最高のにがりを求めて…萩の塩屋へ

当社の山口県産大豆サチユタカで作る豆腐シリーズは天然の海水にがりを使っています。
天然の海水にがりは精製し不純物を取り除いたにがりとは違い 海水中のミネラルや旨み成分を豊富に含んでおり
これが豆腐に個性を与えてくれます。(産地や製法により「にがり」にも個性があります。)
豆腐職人は自身が考える豆腐を形にするために常によりイメージに近い最高のにがりを追い求めています。
今回は今年から新たに採用し始めた地元山口にある、萩の塩屋さんに伺い海水にがり作りを見学させて頂きました。

登り釜で海の天然成分を凝縮

萩焼の釜を塩釜に改造、登り釜は火力が均一で安定するため、まろやかな塩(にがり)作りに欠かせません。

萩焼の釜を活用して作り上げた登り釜

炊き上げた海水を一晩寝かせ抽出する

原料となる海水は虎ヶ崎から汲んで来ます。
虎ヶ崎の笠山一帯には民家がなく雨水は椿群生林から笠山の岩場を通り抜け海に流れるため安全で天然のミネラルを豊富に含む海水を汲む事ができるそうです。
炊き上げた海水を一晩寝かして絞るとにがりが出来ます。
上澄み部分(にがり)を味見させて頂くと、にがり特有の苦味よりも先にまろやかさと旨みを感じ驚きました。
天然にがりは舐めると苦さよりまろやかさを感じる

萩の塩屋さんの海水にがりを採用し一段とまろやかで大豆の旨みが引き立つ美味しい豆腐になってきました。
美味しい豆腐作りに欠かせない天然のにがり、ただ天然ゆえに成分や濃度に変化もあり上手に使いこなすには熟練の技術が必要になります。まだまだ使いこなし方を日々研究中ですが、このにがりを上手に使いこなすことで豆腐職人が思い描く豆腐に一段と近づく事が出来そうです。

参考:萩の塩屋WebSiteはこちらから